うさぎドロップの第一話「りんどうの女の子」が面白かった。
この時期もしかしてBLOOD-Cの方にものすごく割かれるんじゃなかろうかと思っていたりもしたのだけれど、始まってみればなんの。ものすごく良い第一話だった。
気持ち
大吉のモノローグから始まり、モノローグは大吉のみ。感情を見せる台詞は他の登場人物にもあるが、りんはその台詞が少ないため、その気持を別なものを通じて表さなければいけない。表情はその中では分かりやすいものであり、ジイサンに花を添えるシーンがそこである。*1
カメラ
カメラの位置の変化も面白く、これは上に書いた心情に関わるところで、画面に変化を咥えるという点でも非常に有効であるが、このまま心情に絞ってみていきたい。
モノローグが大吉のみなら、カメラの位置も大吉中心が普通。確かに高身長の大吉に合わせたところは多いが、りんに出会った後から(Aパートから)りんに合わせたところがたくさん出てくる。*2
大吉の視点は大吉の印象が含まれた世界になっているが、りんの視点は初めはりんが観察したそのままの世界になっている。それでもりんにはりんの気持ちがあるように見える。
家族会議中に背中を向けていたりんも、ここは冒頭からそうであったように周りを気にしていたであろう。
そして、そこに割って入るのが時計の音であり*3、それは気持ちを汲んだ行動から生まれた音で、それが再び強い決心を呼びこむ契機の音になる。
その後、りんは初めて自分の要求を口に出し、ラストには笑顔を見せる。
これらを受けて冒頭の2人はだれか、思い出すのも楽しい。本当に素晴らしい第一話だったと思います。