話数単位で選ぶ2014年TVアニメ10選

恒例の。
ほぼ深夜のもの。
今年で限界かもしれない。
話数単位で選べなくなってきてる。
コメントも年々雑になってきている。


集計(新米小僧の見習日記)
いつもありがとうございます。


追記
コンテンツ制作側的には、ファンの様子、何より楽しんでいる様子が可視化されると喜びを感じます。だからこの10選をやるわけではありませんが、だからファン同士の醜い争いは悲しくなります。「なぜ、人の楽しみ方にケチをつけるのか」 はっきりと申し上げて程度の低いことです。楽しみ方と還元の仕方はたくさんあるはずです。お金を払うことはその最たるものですが、そうでない楽しみ方を蔑むような物言いをする人間がコンテンツ制作に関わる立場にいることに深い悲しみがあります。ウィーン・フィルの楽友協会の楽団長がいいことを言っていました。「芸術に仕える」、それに準じる人間が他者を、ファンを愚弄する態度は断じて許すことはできません。私はこの点には不寛容を貫きます。
ただ、この点については芸術と公共財がいかなるものかという見解や、自らのビジネスの指針に関係することであり、マーケットで成り立たせるための思考としてそうした客を切り捨てることは大いに有り得ることです。


10選

1.凪のあすから 第十四話『約束の日』
脚本:岡田麿里   絵コンテ:佐藤卓哉
演出:菅沼芙実彦  作画監督:川面恒介、大東百合恵
               小島明日香、川口千里
岡田さんの最高傑作だと思う。飛び道具的な言葉遣いを控えて、人種も時間も飛び越えるキャラクターを書き分けたのは圧巻。それを現前させる声や仕草のコントロールも圧倒的。


2.スペースダンディ 第4話『死んでも死にきれない時もあるじゃんよ』
脚本:うえのきみこ  絵コンテ:三條なみみ
演出:佐藤育郎    作画監督:霜山朋久
奇を衒わない一話完結型のストーリーでしたが、この回は言語と種族の問題の他に、パニックにとどまらない不条理性もあり、かなりいいホンでした。


3.pupa 3話『斑猫』
脚本:望月智充  絵コンテ:望月智充
演出:望月智充  作画監督:西尾智恵
待ってた。『最終試験くじら』みたいになるのを期待しつつもこれはこれで満足。プピポーや異能よりこっち。


4.プピポー! 第6話『類は友を遠ざける』
脚本:中條元史     絵コンテ:玉川真人
演出:中川淳、鈴木薫  作画監督:中谷友紀子
短い枠だったが、丁寧なストーリー展開に丁寧かつ面白い演出。この回は路上回でしたが、特に住宅街での次々に登場人物が出てくるところの見せ方が多岐に渡っていて楽しめた。


5.オレん家のフロ事情 第9話『ハダカのお付き合い事情』
脚本:綾奈ゆにこ  絵コンテ:柳瀬雄之
演出:平向智子   作画監督:小谷杏子、羽田浩二
待ちに待った青井小夜さん監督作。テレビシリーズやるときは『はまち』みたいなんやって欲しい。9話は狭いバスルームの中の湯船において、1ショットの人数や前後と左右の距離で関係と心情が見られ、豊かな空間になっていた。登場人物が増える回も丁寧で、貝のときには声(音響)でも差異が見られたのもよかった。柳瀬さんというか旭プロはひめゴトもよかった。これからも丁寧で心があたたまる作品をやっていって欲しい。話が変わるが、『猫の棲む島』も雇用創出とかいう面だけじゃなくて、出来事を表現としてアーカイブする重要な試みだったのをプッシュしておきたい。


6.少年ハリウッド 第5話「エアボーイズ」
脚本:橋口いくよ  絵コンテ:今井一暁
演出:今井一暁   作画監督:島沢ノリコ、高木晴美
端的に言って最高。アニメの中での「演劇」は添え物程度でその演劇的特徴というものが全く機能していないものがほとんどであるが、この作品がアイドルものという点を差っ引いても演じるということ、役(と自ら)に向き合うこと、観客(視聴者)に向きあうことを誠実に描いている。私はこの公演の収支決算書を是が非でも見たい。


7.ハイキュー!! 第24話『脱・“孤独の王様”』
脚本:岸本卓  絵コンテ・演出:満仲勧
作画監督:名倉智史、本田真之、小泉初栄、石川真理子、河野真貴、
     黒岩裕美、黄瀬和哉千葉崇洋高橋英樹
総作画監督千葉崇洋
ほぼ毎週泣きながら見てた。負けるということを美しく描けるということは本当に素晴らしいと思う。


8.四月は君の嘘 第3話『春の中』
脚本:吉岡たかを     絵コンテ:神戸守
演出:いわたかずや    作画監督:河合拓也
演奏作画監督:浅賀和行  総作画監督愛敬由紀子
間違いなく10-12月シーズン最高傑作。4話はクライマックスや始点としてすごく良かったと思うのだけれど、個人的にはその前段階が好きなのでこちら。


9.暁のヨナ 第一話『王女ヨナ』
脚本:猪爪慎一  絵コンテ:米田和弘  
演出:米田和弘  作画監督楠本祐子、松井祐子
6話もよかったけどこっち。


10.ばらかもん 第12話『かえってきてうりしか』
脚本:ピエール杉浦  絵コンテ:荒川眞嗣、川面真也  演出:橘正紀
作画監督:まじろ、齊田博之、貞方希久子、松尾亜希子、伊集院いづろ、
     北村晋哉、伊藤晋之
毎週泣きながら見てた。4話の船に書く回もよかったけれど、こっちも泣いた。キネマシトラスほんとにがんばってほしい。


※その他メモ
ノゲノラはちはやふる難民の心にしみたし、ハナヤマタ、黒バス、selector、松太郎、がをられ、フレンズもよかった。
ソウルイーター無印の再放送は全てやってほしかった。
GJ部廉価版BD-BOXとか嬉しかった。
SHIROBAKOベケット出てきたけど、頑張って『青い文学』みたいにしてやって欲しい。
BLEACH後の人の流れがありましたが、NARUTO後はどうなるんだろうか。

番外編

CM:古の女神と宝石の射手
川野達朗さん。ここ数年、観測範囲の卒展やコンペで印象に残った方はガイナに進む印象があった。この話と違うけど西井涼輔さんもどんどん大きな仕事しててもっともっと注目したい。


短編:みんなのうた『見えない羽根』
映像:新井風愉+スズキハルカ 振付:小野寺修二
今年は久里さんのあるけど、いま放送中のこれは振付家に小野寺さんを持ってきてるので。今だとプラセボのも見れる。みんなのうたはやっぱり素晴らしいと思う。ちなみに明日はリクエスト枠が月岡さんと南家さんですってよ。


監督作がみたい人
江副仁美さん、市村徹夫さん、河浪栄作さん、鎌仲史陽さん。以前のと合わせても気になる人の進行出身率が高い気がする。北条史也さんとかいつかくるかしら。とは言っても今年で見ないと死ねないと思っていた方の初はほぼ迎えた感がある。
若手短編アート系の方のふるさと再生への登用ももっと期待してる。


あと、引き続きで大槻敦史さんPAで監督やっていただきたい。私はPAには廊下とか道路とかのあわいのイメージを描く印象があるので、かっちょいい作品が多い氏と絶対に合うと信じて疑わないって言うのは実現するまで言い続ける。


結界師二期はよ。